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103歳。どこを向いてもしたばかり  笹本恒子著

笹本恒子さんは1914年、第一次世界大戦開戦の年のお生まれの写真家。
現在105歳。
103歳の時に書かれた本です。
最近施設に入られ、車いすの生活になり写真を撮りに行くことはままならなくなりましたが、気持ちは前向きで自由です。

103歳と言えば今の時点からもう一回私の人生をやり直すことになります。
これまでは体や記憶力は良くなるほうでしたが、これからはどちらも衰えていきます。
だからこそ、気持ちの持ち方で自分を良い方向に導いて、生きていかないといけないのでしょうね。
頭ではわかっていますが、気持ちというのは日によってころころと変わるもの。
気持ちがダウンしたときにどう自分を上げていけるか?が大切なのでしょうね。

若い時の私は、これをして何になる?
自分の存在価値は?
なんて結構考え込んでいました。
でもこれからはとにかくあまり考えこまず、したいと思うことをしてみる。
出かけたいところには出かけてみることで、日々に明かりがさすのかな?と考えています。

笹本さんのように生きることに常に前向きでありたいと思います。
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男おひとりさま道  上野千鶴子

男性向きに書かれた おひとり様本って何が書かれているのか興味があって読んでみました。

おひとりさまには男女問わず 非婚・離婚・死別 があります。

この本を読み終わってまず思ったのが、楽しいおひとりさま、寂しいおひとり様、まあそれなりのおひとり様、どれも男女関係なくそのい人の生き方であったり性分であったりするのかな?ということ。
家事をしてこなかった人が多いため、比率的生活に困る男性が多いのは事実ですが、これからは家事のできない男性も少しずつ減ってくることでしょう。

主人がおひとりさまになったら?
大学時代から結婚するまで、単身赴任の期間を含めれば12,3年一人暮らしをした経験があります。
お料理はしませんでしたが、それなりに何かを食べて生きてきました。
掃除洗濯も自分が困らない範囲でしてきました。
特に大きな趣味があるわけではありませんが、走ったりジムに行ったり映画を見たりテレビを見たり。
なんとなく一人で過ごす術を知っています、たぶん。
だからいつの日かおひとりさまになることがあれば、寂しいかもしれませんがそれなりに生活していけるんじゃないかな?

一方私は一人暮らしをしたことがなく、結婚して専業主婦になりましたがすぐ長男が生まれ、一人で時間を過ごしたことがほとんどありません。
なので、主人のため、子供のためならすごくしっかりした人になることが出来ますが、自分のためになるとダメダメなんです。
おそらく食事もいい加減、家の中も片づける気がしないなんて感じになりそうで・・・
病んでしまう可能性大です。
なんて言いながら、自由を謳歌したりして。
未来のことは分かりませんが。

というわけで一般的に男性のおひとりさまはみじめだ、かわいそうだ、なんて言いますがそうとは限らないのでしょうね。

アンダーグラウンド  村上春樹著

地下鉄サリン事件で被害を受けた人、その家族、弁護士、医師など約60人の生の声を一年半かけて村上春樹さんが聞き取り、それを文字に起こした本。

この事件は1995年3月20日に発生しました。
テレビでニュースを見たときは、長男を出産した直後で、背筋の寒くなるような恐ろしさを感じたのを思い出します。

60人の中にはたまたまバスが早く着いたから、電車が5分遅れたから、たまたま研修会が東京であったから、いつも通り駅員としてまじめに働いていて・・・などなど人それぞれの状況で巻き込まれています。

あんな事件さえなければ、普通に生活できていた方たちが亡くなったり、後遺症で苦しんでいたり、周りに理解されない苦しみと戦っていたり。
関わった人たち全てが何らかの傷を負っています。

人が何かを起こそうとしたら悪いことでも簡単に起こせてしまう恐ろしさ。
普通であることの有難さ、つくづく感じました。

毎日、さまざまな事件が起きそれに巻き込まれる人がいて、悲しむ家族がいて。
次々と辛い事件が起こっています。
全部覚えていられないくらいの勢いで。

何をどうする力もありませんが、辛い思いをしている人たちがいることを忘れてはいけないと改めて思わせる本でした。

平成くんさようなら  古市憲寿著

芥川賞確実か、と言われていましたが残念ながら取れませんでした。
社会学者の古市さんはコメンテーターとしてテレビに出ています。
社会を斜めから見ていて、時には言いにくいことを言ってくれてすっとすることもあります。
でも温かさがなく嫌な気分になることも。
どんな小説を書かれたのか、興味を持って読んでみました。

平成元年生まれの平成(ひとなり)君と彼女とのやり取りで進みます。
日本で安楽死が認められているという設定。
平成君は平成時代に大活躍しますが、平成の終わりとともに自分の時代は終わり、役目が終了ということで安楽死を考えます。
そこには隠された理由もあったのですが。

この本で出てくる安楽死はかなり軽い感じで書かれています。
ちょうど先日NHKでスイスで安楽死をした日本人女性のドキュメンタリーがありました。
自分の生命を自分で決める。
このことに賛否両論あります。
日本では積極的に議論されてはいない現状。
ただ、延命治療をするかの決断はできるようになりました。
両親の、夫の、自分の延命治療、安楽死を考える頻度が高くなってきました。
その時、今の気持ちのまま同じ判断ができるのでしょうか。
簡単な事ではないのでしょうね。

ノモレ  国分拓著

タイトルの『ノモレ』は兄弟・仲間という意味の原住民の言葉.。
NHKスペシャルで取り上げられた、原住民について書かれたノンフィクションが元になっています。

今、この文明の発達した世の中で、まだ文明と接触したことのない民族が存在することに驚きました。
なんと地球の大きいことか。
なんと地球は未知にあふれていることか。

2015年、アマゾン奥地で文明と接触のない原住民が発見されました。
彼らは裸族で、男性は紐で結えているだけ、女性は全くの裸。
文明と折り合いをつけている原住民の男性が、彼らをノモレとして接触していく中で、どうすることが彼らにとっていいのかを考えていきます。

彼らは作物を作ることさえ知らず、アマゾンを転々として生活します。
現代文明と接触すると彼らは金に感染し命を落としてしまいます。
しかし放っておくと良からぬ人たちによって追いつめられるのも時間の問題。
広大な地域で人の出入りを取り締まることもできません。
ならば、現代社会と接触を図り保護していくことが正しいのか?
そうとも言えません。

では?

彼らはただ平和に暮らしたいだけでしょう。
ペルー政府はどのような決断をし、どう進めていくのでしょう。
今後も意識的に見ていきたいと思います。