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万引き家族

カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した、是枝監督の作品。

現在の日本社会の問題が盛り込まれている作品でした。
子供への虐待、独居老人と年金などなど。

他人同士が万引きをしながら家族のように生活をするストーリー。
万引きは犯罪であり、絶対にしてはいけないことという前提でありながら、
その他人同士の家族が周りの目を盗みながらも、温かい関係の中暮らしています。

勿論そんな生活が続くわけもなく、最後は警察に見つかり破綻してしまいます。
警察官のいうことは当然のことながら、普通の社会において正しく、決して間違ってはいません。
でもなんだか心無く、冷ややかな寂しい響きとして伝わってきました。

また、弱い立場にある子供は大人によってどうにでもされてしまう、という怖さをつくづく感じました。

日常の暮らしにありそうなことを映画にする、是枝監督ならではの作品でした。
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はなちゃんのみそ汁

以前、録画して観ていなかった映画の1作品です。

お母さんが幼い娘さんを置いて、無くなる話ということを知っていました。
胸が苦しくなって泣く映画は避けたかったので、見ていませんでした。

でもお大好きなブロガーさんがこの本を紹介されていましたので、思い切って観てみました。

結婚前に乳がんが発見され、結婚し、出産を経て亡くなるまでのことが描かれています。
本には亡くなった後のことも書かれているようですし、他にももっと詳しく深く書かれていることでしょう。

彼女の口癖は『私はついていた』
苦しく、悲しく、悔しく、どうしようもない思いがいっぱいあった中で、そう言うことで自分を支えていたのでしょうね。

がん患者と分かって結婚した旦那様、
死ぬ気で産め、と言ったお父さん
一人娘のはなちゃん
周りの人たち
みんなみんな、それぞれの気持ちがたくさんたくさんあります。

どうにもならない気持ちをみんな抱え、乗り越えて生きていくのですね。
それが生きるということ。
生をつないでいくということなのでしょうね。

この世界の片隅に

珍しく二日続けて映画を観ました。

女優の のんさんがアフレコをしていますが
全然彼女が浮かんでこなくて
おっとりした広島弁の主人公、すずさんに入り込んでいけます。

時代は世界大戦前後の広島県。
広島市に住む、すずさんは成長して結婚して隣町に住み、
普通に嫁姑問題、小姑問題と向き合いながら
愛してくれる旦那様と一緒に平和に暮らしています。

やがて戦争がはじまり、
空襲を受け手をつないで逃げた姪を失くし、
自分も右手を失くします。

そして8月6日がやってきます。
すずさんが広島市に里帰りしようとしていた前日でした。

戦争は普通に小さな幸せの中、暮らしている人から、
どんどん幸せを奪っていきます。
それでも懸命に生きる人々がいます。
そんな人々の力強さを感じつつ、
絶対に戦争は起こしてはいけないと改めて感じました。

ただ、映像がきれいですずさんのおっとり優しい様子を見ていると、
この映画を見た子供たちがどこまで戦争の怖さを
感じられるかなあ…というのがちょっと不安になった部分もありましたが。

でも観てよかったです。

HANABI

時間があったので撮りためている映画の中から・・・

北野武監督の HANABI を観ました。
彼の作品は血なまぐさい印象があり避けてきましたが、
大杉連さんの追悼番組であったこと、
ベネチア映画祭の金獅子賞を受賞していること、
よく言われる北野ワールドってどんなだろう?
という興味から選びました。

たけしさん扮する刑事が主役。
先の長くない妻を看病しながら、
目の前で銃で撃たれた同僚の一人が亡くなり、
一人は車いす生活となり家族にも見捨てられる。
彼らに償うために銀行強盗をしお金を送り、
残りで妻と車で各地を巡り、
そして・・・
というストーリー

始まってすぐ驚いたのは
たけしさんも大杉連さんも若い!
20年前の映画だから当然です。

セリフは最小限。
沈黙の時間と
たけしさんの表情で成り立っていく、静かな流れ。

その中で拳銃の音だけが必要以上にパンパンと乾いた爆音で心に残ります。
血は流れますがあまりに非現実的で、
気持ち悪いと感じなかったかな。

たけしさんの世界観、
なんとなくわかった気がしました。
嫌いじゃないです、あの時間の流れ。
でも最近の映画は更に血の流れることが多そうなので、
おそらくきっかけがないと観ないような気がします。

大杉連さんをもう見ることが出来ないのですね。
心からご冥福をお祈りします。