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さよなら、田中さん  鈴木るりか著

小学4、5,6年生の3年連続で『12歳の文学賞』を受賞した鈴木るりかさん。
どんな小説なのかなあ?と興味を持ち読んでみました。

田中花実さんは小学校6年生。
母子家庭で生活は苦しく、お母さんは工事現場で仕事をしています。
そんな貧しい環境の中でも、お母さんの愛情を一杯受けたくましく暮らす6年生の1年間のことが書かれています。

12歳の女の子が書いたとは思えない文章力と表現力。
銀杏の臭いにおいを
『ウンチじゃないのにウンチ臭がするって最悪だ。ひどい濡れ衣を着せられた感じ』
と表現します。
各所にこんな面白い文章があり、感心しつつ楽しめます。

大人が昔を思い出して書くのではなく、12歳の女の子が12歳の女の子のことを書く等身大の心の動き。
心に直接響きます。

お母さんのことば
『死にたいくらい悲しいことがあったらとりあえずメシを食え。
一食分食ったら一食分だけ生きろ。
また腹が減ったら一食分食って一食分生きるんだ。
そうやって何とかでも命をつないでいくんだよ。』

『辛いことがあっても今生きている。
それならしめたものだ。
たいしたことじゃなかったんだ』

豪快でなんて素敵なお母さんなんでしょう。
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