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送り火  高橋弘希著

2018年芥川賞受賞作。
受賞後、すぐに図書館に予約したら意外と早く借りられました。

父の転勤でいくつかの学校を転校してきた歩は中学三年生。
今回の転校先は青森の中三男子3人の学校。
その中で行われる表面的にはいじめに見えない残虐なゲーム。
歩は不信を覚えつつそこから抜け出せず、流されていく。
そして、いじめていた晃はかつていじめられていたことを知り、いじめられていた稔はいじめていた晃ではなく傍観していた歩を恨んでいたことを知り、なぜ自分が?と驚く。

子供同士のルールの中から抜け出せない、ホラー的な部分のある小説。
自分ではどうすることもできない環境。
誰にも相談できない環境。
そんな中におかれたとき、子供はどんどん追い詰められていく。
その子の意思や正義感があれば、という生易しいものではない。
自分を守るためには、正義感や優しさを捨てざるを得ない時もある。

でも何か方法はなかったのか?と考える、きれいごとでは済まされない小説でした。



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